グローバルビジネス学科の学科運営上の狙い:大学設置基準の改正
大和大学政治経済学部グローバルビジネス学科(←外部リンク)は、文部科学省 令和6年度からの私立大学等の収容定員の増加等に係る学則変更予定一覧(2023/4/7)(←外部リンク)の「令和5年3月末申請の収容定員の増加等に係る学則変更認可の諮問について」(←外部リンク、PDFファイル、下図抜粋加工)を見る限り、2024(令和6)年4月からグローバルビジネス学科の新設は認められたようです。
上図にもあるように、この資料には他大学とは異なり、赤色下線を引いた「改正後の大学設置基準による認可申請」という記述があり、気になったため調べてみました。ちなみに、同じ2024年4月、地理的にも近い大阪経済大学に国際系の学部、「国際共創学部」(←外部リンク)(入学定員120名)が設置される予定となっています。受験生は大和大学と大阪経済大学のどちらを選ぶのか、ということも興味深いです。 この大学設置基準(昭和三十一年文部省令第二十八号)(←外部リンク)は大学を設置に必要な最低の基準に関する省令です。この大学設置基準は、中央教育審議会大学分科会質保証システム部会での提言を踏まえ、令和4(2022)年10月1日に一部が改正・施行されました。
主な改正のポイント:
(1)基幹教員制度の導入
基幹教員は、年8単位以上の科目を担当するといった条件を満たせば、非常勤でもなることができ、また基準で最低限必要と決めらている教員数にカウントすることもできる。
→ メリット:例えば、クロスアポイントメント制度を利用し、企業等から専門家を企業に籍を残しながら教員として雇用しやすくなり、社会のニーズに沿った教育・研究サービスを提供しやすくなる。
また、一定条件を満たせば非常勤も基幹教員となることができることから、学部に配置する教員の数をなるべく少なくし、人件費を抑えることも以前よりかは容易となる。
デメリット:教員の兼務の増加による教育の質低下
(2)施設及び設備
改正前:原則として校舎と同一の敷地内又はその隣接地に、運動場を設けるものとされ、体育館も原則必置
改正後:運動場・体育館等のスポーツ施設、講堂、寄宿舎・課外活動施設等の厚生補導施設について、必要に応じ設ける施設として一般化
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大学設置基準における必要最低限の基準が下がり、大和大学はこれを意図的に利用している、と分かります。
そのため、具体的には、次のようなことを大和大学は狙っているのでは?と考えています。
・基幹教員:学部間兼任の増加、他大学の教員の招聘、実務家教員を基幹教員とする。
・施設:図書館、屋外運動グラウンド・室内運動場を簡素化する
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