関西におけるどの大学のランクが定員を増やしているのか?:大学ランクごとの定員総数
前の記事で、関西における学部・学科の新設状況を見てきました。(←リンク)少子化の中、毎年どこかの大学が学部・学科を新設し、定員を増加させている状況であることを見てきました。
この記事では、大学のランクごとの定員総数、またどのランクが定員を増やしているのかを調べます。
分析結果:このランクがついている大学(特にB・D・Eランク)で新学部の設置や学部・学科の定員増があります。
ランクなし大学では、名称変更がほとんどです。定員を埋めるために、精一杯で拡大路線は厳しい。しかし、看護や教育系(小学校の教員)はランクなし大学でも新設があり、需要があると考えているのでしょう。
表1 ランク、大学名、総定員数(関西(滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県)のみ)
図1 度数分布表(大学ランクごとの定員シェア)
ランク、それ以外の割合が最も多く(3割)、このランクの欠点でもありますが、関関同立があるBランクと産近甲龍があるDが多く、偏りがあります。
受験生の学力の平均、偏差値が50(基準:河合塾の発表)では「Eランク」です。大学の定員の状況から考えると(他の地域からの受験は考えない)、定員の真ん中くらい(Dランク)が偏差値50となるはずです。しかし、そうなっていなません。これは、偏差値50に満たない受験生は、推薦入試・総合型選抜で入学しているということなのでしょう。
詳細:例えば、2007年度と2019年度の学生数(注:入学者数ではない)を比較してみると、
関関同立(Bランク)では、+9.6%増、産近甲龍(Dランク)では、+5.1%増
(参考:MARCH(明治大、青山学院大、立教大、中央大、法政大、Bランク)では、+2.5%増)
表2 有名私立大学・学生数増減(4年間学生数)
(データ出典:週刊東洋経済 臨時増刊 本当に強い大学2007、2020)
参考:川村稲造 新・大学序列(←アマゾンへリンク)
注意:
・各府県における大学名とそれぞれの年における大学の入学定員(1学年)は主に代々木ゼミナールの入試結果(←外部リンク)を使いました。ごく稀に入試結果がない年度の大学がありましたが、ネットにて調べました。そのため代々木ゼミナールのサイトに掲載されていない大学はこの記事での分析対象ではありません。
・ランク(S、A、B、C、D、E、空白)については、日本の学歴、学歴ランク(←外部リンク)というサイトにある学歴ランクをベースとし、偏差値などを参考とし、ランクをつけました。もちろん、大学にランクをつけたことによる不利益等の責任は、本サイトにあり、日本の学歴(←外部リンク)というサイトとは一切関係ありません。
・空白は、SからEまでのランクに該当しないという意味であり、いわゆるFランク、ボーダーフリー(BF)を示すものではありません。
・本サイトの目的は、18歳人口が減っている中で、大学の定員は増えており、特にランクが低い(ランク外)大学はこれから大変だということを伝えたいという趣旨で作成しています。そのため、このランクにより、大学関係者の人間としての優劣や教育・研究機関としての価値を付けるものでもありません。
過去の関連記事:
・関西における入学定員総数(2020年度〜2022年度) (2022年9月27日公開)(←リンク)
・関西における新学部・学科等の設置状況(2022年度、2023年度) (2022年9月23日公開) (←リンク)
コメント
コメントを投稿