大学院進学のための大学?:大学の目的とはなんだろうか?(YouTube動画より)

 昨日、2月18日(日)Fラン・教育〇待研究所所長結月ゆかり(←外部リンク)というチャンネルにて、大和大学に関する次の動画(【現役化学系技術者が語る】大和大学理工学部に進学する前に考えてほしいこと(←外部リンク))が公開されました。

 この動画の目的(YouTubeより抜粋)は、「大和大学理工学部に進学を検討している受験生と親御さん向けに作成した動画です。大学院を修了し、メーカーの技術者として働くうp主(注)の体験に基づいて作成しています。」

注:動画共有サイトなどのオンラインメディアに動画等のコンテンツをアップロードして公開した人を指す俗な言い方。 いわゆる投稿者。 「うp」は日本語入力をオンにしたまま up (アップ)と入力した表記。



 この動画では、大和大学は、大学受験で養ったノウハウを教員採用試験や国家試験、大学院受験等に応用しているとし、大学をビジネスの場としてみており、収益目的と感じる、とあります。

 確かに、大和大学理工学部では、次のように難関国公立大学大学院への合格実績を強調しています。
(出典:大和大学HP)


【感想】
(1)リベンジで大学院進学 → 編入の方が良くないか?
 第1志望がダメで、大学院へリベンジし、当初志望の大学院へ進学する。これで本人が満足するのであれば良いですが、そんなに大学院進学に関して、リベンジすることが重要かと思っています。もちろん、国公立大学の方が研究環境が良いというのは確かな事実ですが、自身の学歴のためにリベンジしてまでも、当初志望の大学院に進学するというのは、逆にかわいそうな人だと思います。もっと重要なことがあるだろうに。。。
→  逆にそうであれば、大学編入制度(3年次)を利用して、国公立大学へ進学した方が良いと思います。大学入試よりも編入の方が難易度としては簡単だという印象で、実際この編入制度に着目した短大や専門学校があります(ただし、全ての大学で編入の制度があるわけではありませんので、注意が必要である)。

(2)大学院進学のための大学?
 個人的にも、大和大学のやり方は、大学受験等の予備校、専門学校と近い、と考えています。確かに、西大和学園中高は、大学受験に力を入れで、現在の地位を獲得したと言って良いと思います(以前の記事でも、在学生(保健医療学部(←リンク)、教育学部(←リンク))の考えも試験合格をかなり意識していました)。しかし、大学は本来、次のような目的のためにあります。
→ 大和大学は、大学というものの目的が少しズレているのではないか?

【参考】学校教育法(←外部リンク)】
第五十二条 大学は、学術の中心として、広く知識を授けるとともに、深く専門の学芸を教授研究し、知的、道徳的及び応用的能力を展開させることを目的とする。



 個人的には、選択肢は少ないよりも多い方が良いので、大和大学のやり方は否定はしません。ただし、大和大学を既存の大学と同様に扱うのは、明かな間違いである。このような大学と理解して、入学されたい。少子化でより学生募集が大変な時代。大和大学のこの路線が正しいのか、今後も大和大学の動向に注目していきたいと思います。

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